去る2015年7月26日(日)、上関どうするネット(正式名称:上関原発どうするの?~瀬戸内の自然を守るために~)では、13時30分から日比谷コンベンションホールに約160名の参加者を迎え、「いらんじゃろう上関原発 人も自然もいきものも」を開催しました。
トークゲストの一番手、環瀬戸内海会議副代表の湯浅一郎さんは、「瀬戸内海の豊かさと原発―リヒトホーフェン*の懸念を念頭に」というタイトルのもと、壮大な宇宙の営みによって作り出される「恵みの場」瀬戸内海を原発によって破壊させるわけにはいかないと訴えました。さらに、原発建設と再稼働は、中長期的な基本戦略として打ち出した「生物多様性国家戦略」に逆行している、と指摘しました。(*リヒトホーフェン:ドイツの地理学者、シルクロード命名者。1868年旅の途中に瀬戸内海を通り、その風景と人の営みを絶賛した。)
祝島で循環型農業を営む氏本長一氏は、「懐かしい未来」をキーワードに、小さな離島『祝島』と大きな離島『日本』の基本的立地条件は同じはず。『ないものねだり型』ではなく『あるものさがし型』の地域づくりで本当の豊かさ(健康・安全・安心)を求めていくことの重要性を語りました。
諫早湾の干拓問題にも精通する菅波完氏は、上関原発予定地の公有水面埋め立てについて、その問題点を明らかにしました。本来であれば埋立免許交付から1年以内に着工、着工から3年以内に竣工が条件になっていたにもかかわらず、上関原発計画を継続させようとする政治的な思惑が、道理も手続きも逸脱したかたちで埋立免許を「延命」させている。山口県知事は「不許可」を決定すべきと訴えました。
3.11後精力的に福島の問題に取り組んでいるおしどりマコ・ケンさんは、福島第一原発3号機使用済み燃料プールからの20tの燃料交換機の引き上げ作業は、敷地内の作業を中断して行うシビアなものであり、日程が迫っているのに、まったく周知されていないことは大問題と訴えました。
その後、おしどりマコ・ケンさんの司会による登壇者全員への質問タイムがあり、活発な意見交換が行われました。
トークイベント終了後のパレードには国会包囲から駆けつけてくださった方もあり、参加者は約200名。暑い中、日比谷公園から銀座を通り、水谷橋公園まで、「上関原発計画完全撤回」、「原発はどこにもいらない」と元気にアピールしながら歩きました。
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