山口県庁への抗議文

2019年11月6日

山口県庁 御中

チームゼロネット

 10月31日、御庁は祝島住民と全国にいる脱原発を望む多くの国民の不安と反対の声を無視し、中国電力の上関原発ボーリング調査を許可しました。

 今回のボーリング調査の当該海域で、自由漁業許可漁業を営む権利を有し、なおかつ実際に漁業を行っている山口県漁協祝島支店や所属組合員に対して、事前に、ボーリング調査をするための説明・理解を得ようとする働きかけは一切ありませんでした。本年7月26日に、中国電力本社に申し入れをした際の中国電力側回答では、「埋め立て工事はそこで漁業が出来なくなり損害を与えるので同意や補償が要るが、ボーリング調査は工事ではないのでその違いです」とのことですが、ボーリング調査による漁業者の業務への支障の可能性は十分に考えられます。そのことを全く無視して進められているこのボーリング調査を許可した山口県庁への責任は重く、断固として抗議します。

 前日の10月30日には、多くの島民が抗議の意を伝えようと、御庁前に集まりました。また申し入れでは「審査中であり、適切に審査する」と回答しておきながら、その翌日に許可を出したということに、我々は非常に落胆し、御庁への信頼を完全に失いました。民意などドブに捨ててしまえ、という、意思表示なのでしょうか。責任行政庁としての監督指導責任を放棄していると言わざるを得ません。納税する県民の安全、安心を守る県庁が、その責任を放棄するようなこの決定はとても悲しく、やりきれません。島民の声を、全国にいる脱原発を望む多くの国民の声を聞き、納得いくまで説明するのは、許可を出される御庁の責務ではないでしょうか。 今回の許可に対して断固抗議するとともに、御庁が島民及び全国にいる脱原発を望む多くの国民の声を無視する姿勢を改め、真摯に向き合い、原発建設を白紙撤回してくださることを切に求めます。

脱原発の道 〜いのちをつなぐ、海をつなぐ〜

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